医療 Q&A
サンデー山口に寄せられた医療相談の、相談内容と院長回答を掲載しております。
※掲載内容はQ&Aの限られた字数の為に創作したもので、実際の症例ではありません。
目次
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パニック障害とはどんな病気?
突然、動悸と息苦しさを感じ、このまま死んでしまうのではないかと不安に教われ総合病院を救急受診しました。
検査上異常はなく、「パニック障害」ではないかと専門医の受診を勧められました。
「パニック障害」とはどのような病気なのでしょうか?また、良くなるものなのでしょうか?
前述の症状(発作)を「パニック発作」と言い、他にもめまいや吐き気、身震いや手足の震え等もあります。
このような発作が繰り返し起こるのを「パニック障害」と言い、100人中1〜2人に見られるまれではない疾患です。
検査をしても、異常が現れないのも特徴の一つです。
パニック発作が何回も起こると「また発作が起こるのではないか」と不安が強くなり、以前発作のおきた場所や状況を避けるようになります(回避行動)。
原因には、脳内の神経伝達物質のアンバランスが想定されており、それらを調整する薬物(SSRI等)によって改善が期待できます。
悩まずに思い切って、専門医に受診することをお勧めします。
(サンデー山口 2006年12月10日掲載)
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車の運転時に感じる不安感の正体は?
最近、自分でもおかしいと思うのですが、車で段差を越えた時、人をひいたのではないかと気になって、何度も確認の為、Uターンしてしまいます。これは病気なのでしょうか?
「強迫性障害(OCD)」の可能性があります。
ガスの元栓は締めただろうか?戸締りはきちんとしただろうか?手はきれいに洗えているだろうか?…つい不安になって確認をしてしまうことは、誰にでも経験があることです。
しかし何度確認しても不安がおさまらない状態にまでエスカレートしてしまい、このような強いこだわりが習慣的になり、日常生活や社会生活に支障をきたしてしまう心の病気が「強迫性障害」です。
最近では、「加害への不安」や順序や左右対称へのこだわりも多いようです。
OCDの生涯有病率は、1.9〜3%と言われ、特別な病気ではありません。
現在では原因は脳内の伝達物質のアンバランスで、治療が可能になっていますので、専門医に相談されてはいかがでしょうか。
(サンデー山口 2007年3月17日掲載)
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恥ずかしがりは、治療可能なのでしょうか?
昔から極度の恥ずかしがりで困っています。
最近テレビで治療すれば治るものもあると聞いたのですが、本当でしょうか?
それは「社会不安障害(SAD)」の事だと思います。
たけしの「本当は恐い…」で放送されたので、ごらんになった方も多いかもしれません。
典型的な症状はスピーチ恐怖、会食恐怖、書痙、電話恐怖などです。
同時に、動悸や手足のふるえ、顔が赤くなったり、ひきつったりする等の身体症状をともない、ひどくなると頭がまっ白になったり声がでなくなる事もあります。
これらは今まで「内気な性格のせいだから治らない」と言われてきました。
しかしSADは、れっきとした病気なのです。
SADは脳内の扁桃体という部位が普通の人より過敏に反応することで生じます。
激しい動悸や汗が生じるのはそのためです。
そして過敏な反応は薬による治療で押さえることが可能です。
また、ニートやひきこもり等の背景にSADを患っている可能性も指摘されています。
治療可能なものですので専門医に御相談される事をお勧めします。
(サンデー山口 2007年6月6日掲載)
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睡眠中、大きなイビキや呼吸が止まったようになるのは?
夫のイビキがひどくて困っています。
それに、時々呼吸が止まったようになるのも気になります。
心配ないのでしょうか?
睡眠時無呼吸低呼吸症候群(SAHS)〔睡眠時無呼吸症候群(SAS)ともいう〕の可能性があります。
大きなイビキ、起床時の頭痛、夜間の呼吸停止、日中の強い眠気などがあり、潜在患者は人口の1〜2%と言われ、放っておくと高血圧や心臓循環障害、脳循環障害の危険性が2〜4倍増すとも言われています。
新幹線のオーバーラン事故で一時有名になりましたが、居眠りによる事故等社会生活に重大な悪影響を引き起こします。
しかし、現在では、診断や治療法が確立されています。
腕時計感覚で呼吸やイビキ、血中の酸素濃度を計れるポータブルなものが出ており、自宅で検査が出来ます。
また、睡眠中に気道が閉じないようにする装置(CPAP)もあり、いずれも保険適用が可能ですので、一度専門医に相談される事をお勧めします。
(サンデー山口 2007年7月11日掲載)
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抗うつ剤は痛みの抑制に効果があるの?
頑固な痛みに困っています。鎮痛剤もなかなか効きません。
このような痛みでも抗うつ剤でよくなる事があると本に書いてありましたが、本当でしょうか?
本当です。
通常「痛みの情報」が脳に伝達される時は「痛み抑制物質(セロトニン、ノルアドレナリン)」が脳から分泌される事により患部近辺で一定の「痛みの情報」をシャットアウトします(下降性疼痛抑制系と言われます)。
この機能がうまく働かないと「痛みの情報」が緩和されないまま脳に伝達され、強い痛みを感じ続けることになります(慢性疼痛)。
また、痛みは気分の落ち込みを呼び(うつ状態)、更に痛みの感受性を高めます(痛みとうつのスパイラル)。
抗うつ剤は、ノルアドレナリンやセロトニンの量を増やす事でこのような痛みの伝達の悪循環を改善すると言われています。
腰痛症や舌痛症、ヘルペス後の疼痛、線維筋痛症などでは、かなり効果が認められています。
一度、専門医にご相談されてはいかがでしょうか。
(サンデー山口 2007年9月7日掲載)
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お昼頃に起きてくる息子の不登校が心配です。
中2になる長男が、朝起きられず、お昼頃に起きてくるので今、学校も休んでいます。
夜早く寝るように言うのですが、2時、3時まで起きているようです。不登校も心配です。
どうすればよいでしょうか?
私達の睡眠は、いわゆる「体内時計」に大きな影響を受けています。
体内時計は、25時間リズムで働いている為、放っておくと1時間ずつ起きる時間、寝る時間がズレてしまいます。
朝起きられなくなり、ひどくなると昼夜逆転等も生じてしまいます。
体内時計は、朝太陽光を浴びることでリセットが行われ、その15〜16時間後に眠気がきます。
昼頃起きれば夜中3時、4時にならないと眠気が来ないのも当然で、ご長男は睡眠相後退症候群(DSPS)かも知れません。
これは1979年米国で提唱された疾病概念で、現在増加の一途をたどっています。中学生、高校生が夏休み後になることも多く、我が国の高校生の0.4%に見られます。
不登校の原因の一つです。まずは、朝起きの習慣で体内時計のリセットを。早起きが早寝の前提です。
(サンデー山口 2007年12月8日掲載)
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高齢者のうつ病と認知症の違い
姑が最近、活気がなく「物忘れがひどくなった」「認知症では?」としきりに気にする為、総合病院で診てもらいましたが、
「認知症」の疑いは少なく、むしろ「うつ」ではないかと専門医への受診を勧められました。
何となく釈然とせず、まだ受診していません。受診したほうがいいでしょうか?
高齢者のうつ病は、「認知症」と間違いやすく、かつて「認知症」が「痴呆」と言われた頃に「仮性痴呆」と言われたこともあります。
考えがまとまらず、物事を決めれなくなる為、頭が働かなくなったと自覚され、本人も周りも「認知症」と思ってしまうことがままあります。
認知症の増える年代ですので見逃されることが多いのですが、認知症よりも改善が期待できるので受診されることをお勧めします。
両者を見分けるポイントとして、うつ病では憂うつ感、物忘れに必要以上に過敏だったりしますが、認知症ではむしろ、のんきそうだったり、深刻感がないように見える等違いがあります。
又、脳卒中後約20%の人にうつ病がみられ、リハビリの阻害要因として知られていますが脳血管性認知症とまぎらわしいので注意が必要です。
(サンデー山口 2008年1月13日掲載)
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父親が夜中に起きだして周りも起こして回るので困っています。
82歳の父親が、去年母がなくなってから「玄関に誰か来とる」とか「母さんが来とった」と言い、夜中に起きて周りも起こして回り、困っています。
が、日中はむしろケロッとしているか、ウトウトしている事が多いようです。どう対処したらいいでしょうか?
「夜間せん妄」が疑われると思います。
「せん妄」とは軽度ないし中等度の意識障害に幻覚、せん妄といった誤った知覚、認識興奮が加わって、不安及び不穏な多動状態をきたすものです
(過活動型せん妄といいます。もう一つ低活動型せん妄もあります。)
「夜間せん妄」という言葉がよく使われるように症状は夜間に出現、または悪化することが多く、他に術後や合併身体症状があるときにも見られます。
身体、薬物など原因がはっきりしている時は、原因を取り除けば次第に改善します。
しかし、高齢者や認知症をもつ方で原因がはっきりしない人には薬物療法が必要になります。
また、多くは昼夜逆転を伴っており、日中の覚醒度を上げ生体リズムを正常化し、夜間睡眠がとれるようになるとせん妄も改善することがあります。
(サンデー山口 2008年3月2日掲載)
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喫煙が「病気」として治療対象になっていることに疑問を感じます。
最近、喫煙が「病気」として治療対象になっていることにいささか疑問を感じますが?
もっともな疑問だとは思います。
しかし、タバコには4千種以上の化学物質が含まれており、そのうち200種以上が人体に有害で60種以上の発がん物質が含まれるとも言われ、最近では、がんのリスクだけでなく、コレステロールや血圧、糖尿病のリスクもあると言われています。
実際、英国で、喫煙しているドクターはそうでないドクターより10年寿命が短いという追跡調査や、各国の公共施設の全面禁煙により心臓発作が減り、ニューヨーク州では医療費が5600万ドル減ったとか。
メタボ対策より効果が高いと言う専門家もいます。
しかし、病気のリスクを高めるのが明らかなのにやめにくいのはそこに「ニコチン依存」の問題があるからです。その為治療法として、現在ニコチンパッチの他に飲む禁煙薬も保険で使えるようになりました。
それは治療対象と考えられているからです。
(サンデー山口 2008年6月8日掲載)
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不眠は生活習慣病を悪化させますか?また、市販のものと医師処方の睡眠薬の違いは?
不眠も生活習慣病を悪化させると聞きましたが、本当でしょうか?また、市販の睡眠薬は、医師が処方する薬と違いがありますか?
睡眠も食事や運動と同じように身体にさまざまな影響を与える重要な生活習慣です。
糖尿病では睡眠時間が短くなると、インシュリンの働きを悪くするホルモンが多くなる事や、糖尿病の方の不眠が改善すると、血糖コントロールが良くなったという研究もあります。
また、眠れないと交感神経が高ぶったままで、夜の血圧が下がらず、朝や翌日の血圧も高くなります。食事や運動療法も大切ですが、睡眠はそれらにも劣らず大切です。
ただ、自分でコントロールが難しいものですから悩まず医師の助けを借りることも大事でしょう。
なお、薬局で購入できる睡眠薬は、抗ヒスタミン薬(アレルギーなどに使われ眠気がある)や生薬を含むものなどがありますが、このうち抗ヒスタミン薬は2〜3回服用後、改善がなければ医師の診断を受けることが薦められています。
これらは医師の処方する睡眠薬とは全く異なるものです。
(サンデー山口 2008年9月7日掲載)
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