頭痛について
三人に一人は頭痛もち
頭痛は、だれもが経験のあるありふれた症状ですが、日本人の三人に一人は、慢性頭痛に悩む、いわゆる“頭痛もち”といわれています。
こうした頭痛に悩む人の大半は、医療機関を受診せず、薬局で薬を買って対処しているといわれています。
頭痛の種類
頭痛は、日常的に起こる頭痛、脳の病気が原因の頭痛、慢性頭痛の大きく三つに分けられます(表1)。頭痛もちの頭痛は慢性頭痛で、これはさらに緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛の三つに分けられています。
■表1:頭痛の種類
- 日常に起こる頭痛
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- 風邪・二日酔い
- 脳の病気が原因の頭痛
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- くも膜下出血、髄膜炎、慢性硬膜下血腫、脳出血
- 慢性(反復性)頭痛
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- @緊張型頭痛
A片頭痛 B群発頭痛
あなたの頭痛は、どのタイプ?
あなたの頭痛は、どのタイプでしょうか。
痛みの特徴から□にチェックしてみましょう(図2)。該当する項目の多い下向きの矢印が、自分の頭痛のタイプとなります。緊張型頭痛と片頭痛が合併する「混合型」もあります。
危険な頭痛の見分け方
- (1)突然起こる激しい頭痛
- 今までに経験したことのないような激しい頭痛が突然起こった場合は、すぐに救急車を呼びましょう。くも膜下出血の疑いがあります。
- (2)発熱を伴う強い頭痛
- 発熱を伴う強い頭痛は風邪でも起こりますが、激しい痛みは脳を覆っている髄膜ずいまくに炎症が起こる髄膜炎のことがあります。
- (3)手足のマヒ、めまい、ボケなど随伴症状のある頭痛
- 手足のマヒ、歩行障害、言語障害、めまいなどを伴う頭痛では、脳腫瘍のうしゅよう、脳血管障害が疑われます。頭痛の程度が軽くても、神経内科、脳神経外科などの専門医を受診しましょう。ボケを伴う頭痛では、慢性硬膜下血腫が疑われます。これは、転倒などによる頭部の打撲で、頭蓋骨の内側に血の固まりができ、それが大きくなって脳を圧迫するものです。打撲直後には検査で異常がなくても、数カ月後の忘れたころに、手足のマヒなどとともに症状が現れることがあります。
- (4)だんだん強くなる頭痛
- 徐々に痛みが増強する頭痛、早朝〜朝方の頭痛は、脳腫瘍が疑われます。
頭痛は、脳の重大な病気のサインのことがあります。以下のようなときには、危険な頭痛ですから、救急車を呼ぶなど早急に医療機関を受診することが勧められます。 |